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ラジオ局と公営ギャンブル

【ラジオデイズ】

ここのところ、大きなテーマの「ラジオ論」の原稿執筆に
追われていたので、blogの更新が滞りがち。まるで卒論の
ような、産みの苦しみだったが、取材をまとめ、いろいろと
問題点を考えて、沢山書きたいことを整理しているうちに
久々に新しい切り口による提言ができたのではないだろうか。
現場で仕事をしているから、何かとしがらみがある、とか
軋轢が生じるかも、などという邪念は一旦捨てて、編成から
技術、営業、企業経営までを網羅したものが書けたのは、
ひとえにニッポン放送在籍当時、事業局にいながら、湘南の
イベント放送局「SURF’90 FM」をまかされて、いろんな
先輩の助けを借りて、開局前の免許申請から、スタジオ設置、
広告代理店への事前説明、そして半年間の放送はもちろん、
放送終了閉局後の撤収に至るまで、「放送局の作り方」を
一通り全て実践できたことが、土台になっている。その時に
感じたのは、ラジオはこんなにも小さなもので、簡単なもの
なのだ、ということで、日本のラジオ局がいかに肥大化
しているのか、ということだった。その後欧米の放送局に
行ってみても、その思いは変わらない。地方競馬や公営
ギャンブルと同様、日本ならではの競争原理の欠如によって
顧客サービスの立ち後れという「殿様商売」が原因で、
存続か廃止かの議論がいずれ巻き起こるのではないかと
危惧するのは、私だけだろうか。日本で一番小さい競馬場
よりも、売り上げが低い競馬場が、世界の競馬場の90%を
占める、と聞いた時には、「ラジオも同じだ」と思った。

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