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イキな節分

太巻き寿司の「恵方巻」が世の中を席巻している。
方位磁石とセットで売っているコンビニもあって、商魂逞しい
限りだが、この起源が「大阪」という事には、どうも納得
しがたいのだ。大阪市内で生まれて、寿司には非常に近い
環境で過ごしたにも関わらず、「恵方巻」は知らなかった。
しかも「船場」が発祥という説もあるようだが、少なくとも
そうした風習は、「船場」筋の知人から聞いた事がない。
大昔にやっていて、最近リバイバルしたなどという怪しげな
解説まであって、それってどうよ、と思うことばかり。
帰宅途中のデパ地下では、半額セールをやっていたが、
叩き売られている「縁起物」というのは気が進まなかった。
非常に狭い大阪の旦那衆の花街でのお遊びが、家族揃って
などという「風習」に化けてしまったのが真相のようだ。
イワシの頭も信心だけれども、流行だからといって、子供が
「都々逸」を唄ったり「カッポレ」を踊ったりというのは
「無粋」なワケで、この国から「粋」がまた一つ消えていく
ような気がする。「昔のお大尽がこっそり料亭で芸者さんと
やっていた門外不出のおまじない」というストーリーだったら
喜んで飛びついただろうけれど。

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Comments

東京モンの僕は、恵方巻はやっぱりなじめません。

恵方巻という風習はそれはそれでいいとおもうのですが、それを全国に広める理由が分からないんですよね。バレンタインやホワイトデーみたいに新しい文化を創造するのとは違う、地方性を大事にする心というのが失われているような気がします。

個人的にはバブルのときのように、東京の地方文化が破壊されそうで好きじゃないというのもありますね(^_^;)

子供にはせがまれましたが、そこは親のわがままでストップしました。逆に菓子を買わされたのですが、恵方巻の方が安かったです。意地は高くつきますね(笑

Posted by: ぼうしゃ | February 06, 2007 09:44 AM

ども。ご無沙汰してます。
前の仕事でこの由来の広告企画をやったので覚えてますが、モロゾフのバレンタインと同じで、確か昭和30年頃に船場かどっかの海苔の問屋組合が仕掛けた風習です。

ただ、恵方の習慣は、東京でもありますよ。一往来復の早稲田の穴八幡のお札は、節分の深夜に恵方の壁に貼り付けるはずです。

Posted by: | February 06, 2007 03:30 PM

ぼうしゃさん

「関東と関西で、子供たちの好きな食べ物が変わらなくなってきた」こんな記事を見たことがあるのですが、
食文化での地方色がなくなり標準化されてしまう、という事には危機感を感じます。
地産地消でないから、大量消費で輸入に頼り、結果は諸外国と資源の取り合いをする事に…。
悪循環に陥る「ブーム」には気をつけたいものですね。

ぶさん

ブームには仕掛け人がいるものなんですが、「オレが育てた」という人が沢山出てくるのは、どんな世界でも
同じようですね。チョコをバレンタインに送るというのも「モロゾフ」と「メリーチョコ」は知ってましたが、
「ソニプラ」説は最近まで知りませんでした。
穴八幡も周辺のお寺で「一陽来福」という、似て非なるお札を売っているようで笑えます。結局日本人は
昔から、このテの「縁起物」や「お祭り」が好きなんですよね。

Posted by: 入江たのし | February 06, 2007 06:17 PM

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