「近頃の若いモン」は禁句!
【ラジオデイズ】
放送批評懇談会で会合があり、たまたま終了後にラジオ委員会
の打ち上げに合流。久々にラジオ委員と忌憚のない意見を交換
した。そのうち出たのは「若者向け番組」と「若いスタッフ」
つまりは将来のラジオを担っていく人たちへの、愚痴ではなく
不安である。果たして聴取率の高い番組にあぐらをかいて、
丁寧な演出のない番組でよいのか。またラジオを志す若者が
様変わりしている。という事だった。当然答えは出ない問題
だけれども、理想論や自分たちの経験と比較して、悲観的に
なってもはじまらない、というのがボクの持論である。高学歴
なエリートだとしても、不正を働くフトドキモノもいる訳だし、
どん底からはい上がって行った優秀なスタッフは、何人も
知っている。自嘲気味に「俺たちは潰しが利かない仕事だ」
と言っていた先輩もいたけれど、ラジオがメディアの主流で
あった時代は、すでにボクが大学を卒業した四半世紀前には
終焉を迎えていた。ひとつだけ言えるのは、ラジオの世界で
秀でながらも、それ以外の世界でも通用する共通言語を持つ
人材は強い。伝統工芸の伝承者ではないし、制作方法や録音
技術はどんどん進化していくのだから、いかに魅力的な若者が
入ってきてくれるのかは、いかに魅力的な先達でいられるか。
とどのつまりは、自分が頑張るしかないのである。尊敬する
ラジオの先輩はみな、自分と局や主張や芸風が違っていても、
人間的にこういう風になりたいと思わせる人だった。
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