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サンフランシスコ郊外のエルパセオ

以前訪れたサンフランシスコに同じ所用で再訪。前回は
夜行便に乗る関係で、シティのステーキだったので
今回こそはとEL PASEOに日本から予約した。
オーナーの武居征吾さんは、SURF90FMで日曜の
メインDJをやってくれて以来20年近いつきあい。
FM東京系列の夜のワイド番組をはじめ、そこから
巣立っていったDJの中では大活躍した人である。
喋りの仕事を早々に引退し、もともとアメリカで
プロテニスプレイヤーだったということもあり、
好きなワインとレストラン事業でアメリカにうって
出たのである。食べ物がイマイチとよく言われる
アメリカだが、たしかにNYなどは例外として、
食に関してレベルの高いサンフランシスコでも
「フレンチ・ランドリー」以外はあっと驚く店は
そうそうない。やはりじっくりと仕込みが必要な
繊細な料理は、労働時間の問題でなかなか無理が
あるだろうし、それをクリアするとコースで
$200以上ということになってしまうのだ。
食したのは築地から直送のマグロのタルタル。
半熟が食品衛生上認められないカリフォルニア
なので、ちょっと堅い卵とあわせるのだが、
醤油を隠し味にハーブのてんこ盛りが嬉しい。
フォアグラのソテーのエスプレッソ・ソースは
マグカップ一杯分を煮詰めた苦味が効いて
焦げた感じが増幅される。メインはラム肉だが
こちらも中心がフィレで、外側にミンチ肉を
巻き火を通したという凝った作り。料理自体は
アメリカでは食べたことがあるが、ソースは
まさに日本人シェフの高橋女史をはじめとして
スタッフが手間ひまかけるからこそのものだ。
赤いテーブル・クロスでいかにもアメリカンな
武骨なフレンチが出ていた時代を知っている
数少ない日本人客として、客層も含めてこの
店の進化は、とにかく目を見張るばかりである。
ZAGATの評価はすでに出てはいるが、
これからいろいろなところで、評価が上がるのは
間違いないだろう。東急本店のワイン売り場で
立ち飲みコーナーを仕切り、いろいろ話をした
平林さんがサービスしてくれるというのもまた
ポイントが高いのだが、オーナーもソムリエも
店もすべて10年以上のつきあいで、今それが
結実するなんて、なんだか夢のようだ。

【エセアスリートの日課】
ラン5km

【肝硬変への道】

Nuit Saint George‘98(ブルゴーニュ)

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