カニ三昧の福井紀行
極寒、吹雪などの悪天候でも、観光客が
わざわざやって来るのが福井県坂井市の三国町。
目当ては冬の味覚の王様といわれる「越前ガニ」だ。
これは暖流と寒流がせめぎあう福井県沖でとれた
ズワイガニの愛称で、正確には雄がズワイガニ、
雌はセイコガニと言われているようだ。
爪に黄色いタグが付けられ、まさにブランドである。
そのカニを食べさせる旅館は、真冬がピーク料金。
それもそのはず、週に1回から2回行われるセリで、
カニ一杯が1万円から10万円で取引されるらしい。
当然それなりの値段にならざるを得ないワケだ。
競り落としたカニをどう食卓に出すかが腕の見せ所
カニは何より鮮度が命。セリの直後に生け簀に入れる。
「若えびす」 は、海辺にある旅館で階下に独自の
生け簀の施設を構えて、新鮮な海水で酸素と温度を
コントロールしつつ循環させながら、ひと月かけて
カニの体内にある泥を吐かせるというものだ。
まあ、デトックスのようなもの。十分に寝かせてから
食すカニの身の味たるや、かつて体験したことのない
「滋味豊か」とも違う「透明感あふれる味」。それは
海水のようでもあり、ほんのりと甘くもあり…。
刺し身はとにかく肉が離れなくて食すのが大変だ。
蟹味噌は甲羅に入れてあぶったものと、昆布を合わせ
鍋のスープで大活躍。カニ刺し、焼きガニ、茹でガニ、
カニ鍋、カニ雑炊。調味料は必要ないくらいでいて
カニづくしでも飽きることなく食べ尽くす。それも
50年間食べたカニが何だったのか、と考えつつ…。
「お取り寄せ」が盛んでも、これだけはわざわざ
行かなければ話にならない。
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