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「ラジオと地域情報メディアの今後に関する 研究会」第10回

【ラジオデイズ】
この時期だけのにわかサッカー・ファンだけに
W杯でのレベルの高い試合の数々に触れて、
ブログ更新がおろそかになっていた。さて、
「ラジオと地域情報メディアの今後に関する
研究会」もいよいよ大詰めを迎えた。膨大な
報告書案ができ上がり、来週の月曜日で
最終版を提出し、いよいよお開きとなる。
寄せられたパブリック・コメントの中でも、
反響が大きいと思われるものに対する審議が
今日の研究会の議題で、大きくは論点が4つ。
1 三大都市圏における県域放送の扱い
2 音声優先セグメント参入への条件
3 ソフト事業者の参入単位
4 V-Lowの海外展開
なかでも2の具体的条件において、自社制作
比率が50%を超えること、という部分に対し
数値の根拠などを含め、予想通り議論になる。
地方ローカルの経済状況において、一部では
50%という数字のハードルが高いのは理解
できる。だからといって、やはり半分以上の
番組が、東京の情報になっているという事で
本当に地域情報メディアといえるのだろうか。
恐らく現状の音声のみのアナログ放送を考える
場合に、その制作体制も含めたあり方で、
更に自社制作比率を上げる事は困難だろう。
もちろん自社比率の定義をどう考えるかという
共同制作でクリアするとか、テクニック的な
抜け道があるかも知れない。しかしながら
そもそもデジタル化後の番組のあり方は、
現状と全く同じではない。お金を使わずに
知恵を使う事で、ラジオは困難を乗り越えて
きた。オーディエンス・セグメンテーション
という時間帯別に聴取者を想定した番組編成は、
テレビの出現によって、ラジオの媒体価値が
下がった50年前の、起死回生の発明だった。
デジタル化によってスタジオ映像を送るとか、
楽曲情報が流れるなどではなく、新しい形の
地域密着型ビジネスモデルを考えなければ、
このままではラジオは不要のものになると思う。
制度の問題ではなく、ラジオの将来を真剣に
考えるべき時に、自ら課す目標を下げたのでは
起死回生のアイデアは出てこないだろう。

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