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January 2011

ディズニー映画の「セクレタリアト」

日本公開が現状は未定の「セクレタリアト
去年10月の全米公開を全く知らないままでいて、
飛行機の中で出会ったのは、何かの導きかも知れない。
ダイアン・レインがオーナーとして、実家の牧場を
引き継ぐことになった顛末からはじまるストーリー。
レース映像が、記録映像を忠実に再現しているのは
「シービスケット」のようだが、よりアングルが
面白く撮れていて、それだけでも見る価値あり。
正直なところハイセイコーだけは同時代に生きたので
記憶にあるが、同い年のセクレタリアトに関しては、
31馬身差勝ちのベルモントSの事を後から知った。
額装した写真をアメリカでついつい購入してから、
クレイボーン・ファームに行き埋葬された場所で
墓参りをしたりもしたのは90年代になってから。
アメリカの70年代を象徴する出来事として、切手の
図案になり、ブリーダーズカップの記者会見場では
毎年それが拡大されてバックになっている。
素人馬主が向こう見ずに挑戦する姿と、類い稀なる
馬に巡り合えたチャンスをモノにしたアメリカン・
ドリームを描いたストーリーはいかにもディズニー
らしく、その演出、みんなが知っているハッピー・
エンディングも含め(いや40代以下は知らないか)
アメリカ競馬のオールドファンにはたまらいない
映画であろう。きっとゼニヤッタもまたこうした
映画になるに違いない。その時は是非スティングに
音楽を担当して欲しいものだ。「ソーシャル・ネット
ワーク」も2回見たが、こちらは日本語と英語で
2回見てしまった。

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高くてウマいは当たり前、それでも日本より安いけど

【ステーキは素敵だ】
前回のシカゴ滞在で「Chicago Chop House」に
行かなかったのを知った知人から、行かずして
語る資格はないとまで言われた老舗レストラン。
乗り継ぎに時間があるためわざわざ華氏0℃の中
メトロで訪問。最寄りの駅から3〜4ブロック
あまりなのだが、ヒートテックも役に立たない
極寒の中を、凍えそうになりながら歩いて到着。
店内は1階がピアノバーとカウンターのバーで
2階に通されるが、何はともあれ壁面を飾る、
アルカポネ時代から、清濁合わせ飲むセレブの
写真に圧倒される。アメリカのサイトの口コミ
では費用対効果に疑問符を投げかけるものだが
最低55日から75日ドライエージングさせた
スペシャリテのTボーンを頼まざるを得まい。
熟成期間が長いということは、それだけ捨てる
部分も多い(歩留まりが悪い)ということで、
ブロイルされた肉の中心部が醸す風味が、また
格別である。89ドルという価格。以前の倍だ
などとも書かれているが、これを食べずして
シカゴのステーキを語るのはモグリかもしれない。
ただワインの値付けもそれなりなので、かなり
散財を覚悟せねばならない。とかいっても
京都辺りのステーキ屋に比べれば良心的だが、
他でおいしいステーキを2度食べる方がいい
という選択もなくはない。もう一度行きたいが
今度はあぶく銭が入った時にしようと思う。

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ブロードウェイのSpiderman〜Turn Off The Dark〜

構想構想段階から様々なトラブルが頻出して、何かと
話題のブロードウェイ版の「スパイダーマン 」。
まだ本公演ではなくて、プレビューなのだが、
怖いもの見たさ半分、期待半分で見ることに…。
一言で言えばまるでサーカスのような舞台だった。
観客の上を飛ぶスパイダーマンと敵。セットは
摩天楼を上から見た奥行きを出しているうえに、
U2が担当した乾いたギターリフなどの音楽が、
雰囲気を盛り上げ、北京五輪の開会式を担当した
石岡瑛子さんのコスチューム・デザインなどなど
見るべきものはたくさんあるのだが…。
「ライオン・キング」を舞台化したジュリー・
テイモアの演出ということなのだが、かなり
ストーリーが弱い。第1幕の誕生ストーリーや、
空中での格闘シーンは想像通りというよりも。
手に汗握る展開。しかし内省的な第2幕と最後の
オチはいったいどうなのよ、といいたいのである。
半分くらいしかセリフが聞き取れないボクが
こういうのも何だが、笑わせようとして、客席が
どうしていいかわからない空気は感じられたし、
終わってからのスタンディング・オベーションも
満席で注目作品というのに、チラホラである。
個人的に一番面白かったのが、前説での「空中を
敵が飛びますが、捕まえないで下さい」という
くだり、というのではどう言っていいのやら。
子供たちも沢山見に来ていたけれども、きょとん
とした感じで、劇場を後にしていた雰囲気だ。
さまざまな歴史と背景を持つ「スパイダーマン」が
ミュージカルならではの起承転結をもって、
ひとつのお話になるのは、難しいのかも知れない。
いっそどんなにそしりがあっても、サーカスにして
しまえばそれはそれで画期的だったかも。
少なくともピーターパンや、ガース・ブルックスの
スタジアム・コンサートにおける飛び方とは違う、
計算ずくのものだったのだけど、落下しちゃった
というのもミソをつけたということかなぁ。

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ステーキナイフを衝動買いの巻

【ステーキは素敵だ】
ミッドタウンの有名店Ben Benson’s
ベン・ジョンソンでもなければジョージ・ベンソン
でもなく、ましてや段田男でもないのである。
冗談はさておき、T.G.I.Friday’sの創設者である
Alan Stillman氏と共に、僕が大好きなステーキ・
ハウスのひとつでいあるSmith&Wollenskyを
オープンさせたというのがベン・ベンソン氏。
S&Wの方は、2007年に投資銀行の傘下に入り
チェーン店化へ加速しだしたけれど、こちらは
52丁目にじっくりとベースをおいて営業。
爺さんだらけの給仕(ステーキハウスではコレが
とても重要な気がする)の小気味よいサービス。
入ってから正面にデンとあるウエイティング・バー。
肉の匂いがしても、脂っぽくくすんでいない内装。
若干ワインは高めだけれど、それはマンハッタンの
ミッドタウンだからということで、やむを得ない。
2人前のポーターハウスはピーター・ルーガーの
ように、皿を斜めにしてジュースをかけてくれる
のだけれど、1人前のT-boneではそれはなし。
でも800度でグリルした焼き具合の絶妙さといい、
熟成の具合といい、トム・ホーラン氏がステーキの
殿堂に入れたという事に恥じない、旨い肉塊を
いい雰囲気でがっつり食することが出来た。
ついお土産にナイフセットを購入し、店主自身から
これを渡されてご挨拶をうける。そうだナイフは
ピーター・ルーガーで今度買おうと思ったんだが、
まっいいか。

【肝硬変への道】
Frog’s Leap ’07 Merlot(ナパ)

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ステーキの殿堂入りは果たしたけれど

【ステーキは素敵だ】
アメリカのステーキハウスにおける先達と仰ぐ
トム・ホーラン氏が、ステーキの殿堂に挙げた
Bobby Van’s Steakhouse のタイムズスクエア。
まだボク自身がこれほどステーキのフリークに
なる前に訪れたので、もう一度ちゃんと行って、
しっかりと味わってみようと思い再訪する。
ドライエイジドのサーロインをグリルした肉で
焼き方などはまさにパーフェクト。「肉を焼く」
という簡単なようでいて、奥が深い作業において
お手本のようなものなのだが…、何かが違う。
焼く時には全く味付けをしていないのはいいが
だからこそ、肉質の善し悪しがストレートに
口の中にひろがるのである。熟成方法に問題が
あるのか、肉のレベルがそもそも低いのか、
旨味が引き出されていないというか…。
これはウチの冷蔵庫でラップに包んで放置した
塊の肉とあまり変わらない。お上りさんが多く
訪れるロケーションだけに厳しい評価はあまり
ダメージにはならないのかも知れない。だから
予約サイトのオープンテーブルでもポイントが
10倍という時間帯があったりする。やはり以前
印象に残らなかったのは、こうした問題がある
のかも知れない。本店のパーク・アベニューは
違うのだろうか。

【肝硬変への道】
Coppola '07 Cabernet Sauvignon(ナパ)

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2011年はデジタルラジオ元年

年越しは忙しく、年始にこの本を読む。
「グーグルに勝つ広告モデル」
この種のオールドメディアに警鐘を鳴らす本には、
あまりラジオに関しての深い考察がないのだけれど
1つの章を割り当てて、ちゃんと書かれていた。
2010年の個人的なハイライトであった、総務省の
「ラジオと地域情報メディアの今後に関する研究会」
通称ラジ研への構成員としての参加。報告書が提出
されて、およそ半年の時間をかけ、それに対しての
動きが意見公募という形でようやくスタートした
ところである。今年は大きくラジオが動くのだ。
インターネットは石器から鉄器への転換のようなもの。
だからラジオもアナログのままでは「旧石器時代の
遺物」になってしまうはずである。
「グーグルに勝つ広告モデル」では特にFMラジオに
ついて今後はビジネスプロデューサーの出現が必要
と書かれているが、それはAMもFMも同じと考える。
テーマは何度か書いているが「放送内容の可視化」。
リスナーからの反響の量は、必ずしも聴取率へと
リンクするわけではない、というのがハガキの時代
からの結論ではあるが、番組サイトへのアクセスは
自分がインターネット黎明期から携わっている番組
でいえば、放送時間に突出した伸びを示し、しかも
聴取率にリンクする。だからtwitterやRadikoと、
やり方次第でのUstreamはビジネスになっても、
podcastはビジネスにはならないといえるだろう。
だからリアルタイムに放送時間に見る事が出来る、
中途半端なテレビ画面のような動画ではない
「可視化できる」情報が鍵となってくるのである。

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