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ブロードウェイのSpiderman〜Turn Off The Dark〜

構想構想段階から様々なトラブルが頻出して、何かと
話題のブロードウェイ版の「スパイダーマン 」。
まだ本公演ではなくて、プレビューなのだが、
怖いもの見たさ半分、期待半分で見ることに…。
一言で言えばまるでサーカスのような舞台だった。
観客の上を飛ぶスパイダーマンと敵。セットは
摩天楼を上から見た奥行きを出しているうえに、
U2が担当した乾いたギターリフなどの音楽が、
雰囲気を盛り上げ、北京五輪の開会式を担当した
石岡瑛子さんのコスチューム・デザインなどなど
見るべきものはたくさんあるのだが…。
「ライオン・キング」を舞台化したジュリー・
テイモアの演出ということなのだが、かなり
ストーリーが弱い。第1幕の誕生ストーリーや、
空中での格闘シーンは想像通りというよりも。
手に汗握る展開。しかし内省的な第2幕と最後の
オチはいったいどうなのよ、といいたいのである。
半分くらいしかセリフが聞き取れないボクが
こういうのも何だが、笑わせようとして、客席が
どうしていいかわからない空気は感じられたし、
終わってからのスタンディング・オベーションも
満席で注目作品というのに、チラホラである。
個人的に一番面白かったのが、前説での「空中を
敵が飛びますが、捕まえないで下さい」という
くだり、というのではどう言っていいのやら。
子供たちも沢山見に来ていたけれども、きょとん
とした感じで、劇場を後にしていた雰囲気だ。
さまざまな歴史と背景を持つ「スパイダーマン」が
ミュージカルならではの起承転結をもって、
ひとつのお話になるのは、難しいのかも知れない。
いっそどんなにそしりがあっても、サーカスにして
しまえばそれはそれで画期的だったかも。
少なくともピーターパンや、ガース・ブルックスの
スタジアム・コンサートにおける飛び方とは違う、
計算ずくのものだったのだけど、落下しちゃった
というのもミソをつけたということかなぁ。

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