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後藤浩輝騎手よ、安らかに。

はじめて後藤浩輝騎手のことを意識するようになったのは、
彼がフロリダのカルダー競馬場に武者修行に出た、今から
20年近く前のことである。アメリカ東海岸で友人たちの
シンジケートによる競走馬を、はじめて持った頃だった。
その時には会えなかったが、なんとか愛馬に騎乗してほしい
と思ったのがきっかけだ。半年で彼は一回り成長して帰国。
トップジョッキーの仲間入りをしはじめたころになって、
個人的にも話をするようになった。競馬サークルの中から
騎手になるというパターンが多い時代に、全く縁故がない
状態から気概と人柄でのし上がってきた実力派である。
それだけ苦労も多かっただろうし、軋轢もあっただろうが、
メディアの人間には時にはやりすぎなくらいにおちゃめ。
ファンに対しては地味に頼まれたサインをまめにするなど、
とにかくサービス精神の塊のようなジョッキーだった。
番組でお世話になったエピソードがある。「美浦トレセンを
彼に案内してもらう」という企画で、収録機材のトラブルで
長時間のインタビューを、何と3回も録り直したことがある。
嫌な顔一つせずに、つきあってくれて、しかもそれぞれに
違うエピソードを交えて話してくれた、というのには驚いた。
それってまるで芸人さんじゃないか…。もし騎手になって
いなかったら、フランス料理のシェフになっていただろう、
という話は今でも印象に残っている。そして有馬記念の
前日特番を中山競馬場から生放送した時、サンタクロースの
格好で現れて、背負った袋から会場へのプレゼントを
配ってくれたことがあった。「ボクが競馬の人気のために
できることがあったらなんでもする」と言った時の笑顔は
忘れられない。再びアメリカに遠征した時に現地の調教師を
紹介したけど、自分の関係する馬ではフォーカルポイントの
アイルランドトロフィーの勝利が唯一の騎乗で勝利だった。
リハビリ中にゲストで来てもらったり、競馬教室のバック
ヤードツアーでサプライズ遭遇をお願いしたり、企画で
お世話になった思い出は、本当にたくさんある。
理性的に考えれば、自殺する理由は何一つ思い浮かばない。
一つ間違えれば死んでいたかも知れないような落馬事故を
何度か乗り超えて来て、明日レースがあるにもかかわらず、
わざわざ自ら死を選ぶ、なんていうことは考えられない。
何か「魔がさすような」病気になってしまったのだろうか。
つつしんで哀悼の意を表したい。

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