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第101回凱旋門賞大予想

パリの朝は遅い。この季節は7時半過ぎで、ようやく明るくなってくる。そして朝はよく晴れているが道路は濡れている。よく言われるロンシャンでの馬場状態と週末の降雨について考えてみよう。我が家では「安定のフランス・クオリティ」という言葉がある。表面の見た目はキレイに処理されていても、その中味は古いものをそのまま使っているので、問題が出ることがままあるという意味で使っている。パリのアパルトマンに住んだことがある人は、水周りの問題に悩まされたことがあるはず。そりゃそうだ、数百年の石造りの街並みが残っているんだから仕方がない。いや新築でさえ問題があるので、トラブルが一段落した2〜3年の物件が一番快適という皮肉な事になるのだ。そして投宿しているパリ郊外のアパルトマン・ホテルはカードキーの読み取りがうまくいかず、受け付けの係にいちいち開けてもらわなければならない。なぜパリ中心部の★の数が多いホテルじゃないのかって?狭くて高くてキッチンもなく、使いにくいからですよ。

前置きが長くなったが、昨夜ロンシャンの馬場を歩いたという記者と食事をした。土曜日は晴れたものの、金曜日の雨の後で重馬場状態。曰く、直線は平坦でもないし、路盤自体が砂の上だったり、粘土質だったりでつんのめりそうな部分と、田んぼのような部分が混在するんですよと。さもありなん。要するに自然のままに競馬場を作り、そこはいじらないということだ。ロンシャンはスタンドを改修したものの、日本のような全面的な馬場改修はしなかったでろう。だいたい年間30日くらいしか開催しない競馬場だもの、開催休みの日本の競馬場みたいに芝を全部剥がして、排水を改良しないのだ。改めてJRAの馬場造園科は素晴らしいと思う。だから水はけは悪く、馬場の乾きは雨が降ったあとは場所によって状態がバラバラという「安定のフランス・クオリティ」ができあがる。そして降雨だが、土曜日はずっと雨が降らず、レース当日も予報では降り始めは午後になりそうだという。もし降っても日本の夏の驟雨みたいな降りはパリではほとんどなく、しとしととまさに秋雨前線の様な状況になるに違いない。とはいえ絶対パンパンの良馬場は考えられない。

日本馬は応援したい、ただし今年も期待薄だと感じている。本命は迷ったが地元フランスの4歳馬バブルギフトにした。正直ルクセンブルグや仏ダービー馬のヴァデニ(鞍上が炎上には温情を持って)の3歳馬にしようかと思ったが、5年前に斤量の0.5kg引き上げによって3歳馬が勝ったのは別格の女傑エネイブルのみ。だからその2頭は連下にまわすことにする。あっ、日本ダービー馬のドウデュース?前哨戦を見る限り、あの走りからの逆転はありえないと考える。対抗はアルピニスタ。叩き3戦目で連勝を伸ばす可能性もある。単穴は昨年の覇者トルカータタッソ。デットーリはやるときにやるのが怖い。そしてミシュリフまで。タイトルホルダーとディープボンドは宝塚記念からのぶっつけはやはり買えない。というか凱旋門賞は休み明けで勝てるほど甘いレースじゃない。そしてステイフーリッシュはもっと馬場が渋ればとはいえ、大外枠を引いてしまったのが不安材料だ。タイトルホルダーの深く考えない大逃げでの複勝圏内?押さえるくらいの応援にとどめましょう。日本のPATでロンシャンより配当がいい海外馬を買うのが馬券作戦だと信じている。

馬番では12番、14番、2番、1番、20番、15番まで。

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