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ブリーダーズカップ観戦記(番外編)

発売中の競馬ブックで執筆した観戦記に反応していただいてありがたい限りです。とはいえメインのブリーダーズカップ・クラシックのフライトラインの強さについては他でも伝えられています。でもG1の中でも地味なダートマイルの優勝馬Cody's Wishについてはなかなか触れられることがありません。というかボク自身も今回の出走馬を検討してはじめて知った馬です。
この馬は2018年にキーンランド競馬場で行われたゴドルフィン主催の「Make A Wish Day(願いを叶える日)」をきっかけに、難病のウォルフヒルシュホーン 症候群を患ったCody Dorman少年と出会ったことで、その名が付けられました。4年の時を経て同じ競馬場で頂点を極めるという、まさにアメリカンドリームが実現されました。病気のため喜びの表情を見せられない彼に、親族が何度も語りかけ、最終的にウイナーズサークルで車椅子に座りながら、大粒の涙をこぼすところが大写しになると、場内に静かな感動が渦巻きました。
NBCはオリンピックなどのスポーツ中継でも、感情に訴える選手の舞台裏のストーリーを誇張する傾向があり、時には競技そのものを置き去りにしている、という批判もあります。しかしドキュメンタリーとして編集されたこの動画(英語字幕つき)を最後まで見なおすと、やはりスポーツが演出するドラマだと思わせます。ベーブ・ルースが病院に慰問で訪れ、入院中の少年に予告ホームランをプレゼントした、という逸話は有名ですが、馬は何も語らないからこそ、Friend For Lifeというワードと共に、じんわりと心に残るストーリーだといえるでしょう。

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